【ドル円・日本株】イラン戦争はいつまで続くのか
今年の2月に勃発したイラン戦争だが、まだ続いている。
報道によるとトランプ政権は中間選挙前の終戦を諦め、長期化に備えつつある。
イランは政権の存亡を賭けた戦いと見做しており、収拾がつかない状況である。
今回は米国とイランの継戦能力を分析し、イラン戦争の継続性と投資判断を考えていきたい。
米国とイランの軍事的経済的継戦能力
米国とイランの継戦能力を考えてみる。
米国の弾薬切れが報道されているが、軍事的には米国とイランの双方はまだまだ戦える状況である。
まず、米国だが確かに報道にあるようにパトリオット、THAAD等の精密兵器の弾薬は枯渇しつつあり、ロイターよるとパトリオットの在庫は7月までに65%消費しているようである。
一方で、米国に精密兵器以外の通常兵器は大量に備蓄されており、イランへの攻撃力という意味ではかなり残存している。あくまで、「攻撃面」だけみると無限である。
問題になるはイランからの非対称戦であり、反撃に対する迎撃能力やホルムズ海峡や紅海への圧迫による原油高及びインフレ圧力と、それに伴う中間選挙への影響力等の政治的な圧力だろう。
また、イラン側も軍事的に苦しい状況だが、地下施設での弾道ミサイル生産再開報道が出ていたり、ドローン生産を続けていたり、米軍に勝利することは出来ないが、米国を継続的に苦しめることは可能な状況である。
重要なのは経済面である。
ベッセント財務長官はイランへの強力な経済制裁を発表した。
あまり意味を成さない言説もあるが、イラン急所は軍事ではなく経済なのは確かである。
あくまで現在の米軍によるホルムズ海峡封鎖が続いた場合だが、12月頃にはイランの原油収入が途絶え始めるとの報道が出ている。
イランの年間インフレ率は68%に達しており、このまま経済的圧力が続いた場合は、イラン経済について来年1〜3月頃に何らかの臨界点が発生する可能性はあるだろう。
保有銘柄の投資判断
イラン戦争は為替や資源価格に大きな影響を与えている。
しかし、いずれ終戦する可能性が高い。特に中間選挙とイラン経済の臨界点はターニングポイントになりやすい。
米国の資源各社、シェールオイル各社は増産について非常に慎重である。これらの企業がイラン戦争がそこまで長期化しないと考えているのか、原油需要の減少が継続すると考えているのかは不明だが、少なくとも現在の状況をかなり冷静に見ているようである。
双日、住友化学、日本製鉄への収益的な影響度は様々だが、保有判断を変更するほどのものではない。
しかし、特に住友化学は影響を受けやすいので、今後もこの戦争の推移に注視していきたい。
