経済金融

【ドル円・日本株】日銀の利上げ幅とその影響を考える

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先日の日米共同介入を経て、9月の日銀による利上げの織り込みが市場で進んでいる。その後も今までよりはハイスピードでの利上げも想定されている。

今回は日銀の利上げ幅と市場や経済への影響を考えていきたい。

【想定される利上げ幅】

想定される利上げ幅はどの程度だろうか。元々日銀は昨年頃までは1.5%を中立金利と「主な意見」で盛んに唱えていた。いつの間にか1.5%の数字が消えているので、利上げ幅は思ったより高くないと考えていたがその逆で、日銀目線では実際にはもっと高い想定ということだろう。(数字の独り歩きを嫌った可能性も高い)

実際の想定される上げ幅だが、CPI及び欧米水準で考えれば2.0%までの上昇は可能性として想定しておくべきだろう。

2.0%を主軸に、国内外のCPIや経済状況・金融政策、株価、ドル円等によって、前後することは十分に有り得るだろう。

【利上げの経済や株価への影響と実施の是非】

経済と株価への影響についてだが、仮に2%まで利上げされてもマクロ視点では大きな影響はない可能性が高いのではないか。

というのも、日本は家計の金融純資産額が約1,900兆円と世界2位である。そして、資産に占める債務の割合は17%であり、この数字は世界トップの債務割合の低さである。しかも、純金融資産額中央値は世界4位であり、金融資産的には分厚い中間層が存在する。
つまり、利上げによって預金等の金利収入も当然増加するので、金利上昇によって恩恵を受ける層もそれなりにいて、多くは無風である可能性が高いだろう(※)。
(※:純金融資産が大きくプラスの家計に限る。ただし、金融資産を保有している層は低金利による資産効果が大きい。なので、利上げによって金融資産の上値が抑えられれば、その値幅分だけ損である。)

ただし、金利上昇は確実に経済や投資活動にブレーキを踏む。また、40代以下の若年〜中堅層で尚且つ住宅ローン等の高額な債務がある家計は、比較的債務の方が多い状況なので影響を受けやすい。内需や出生率に影響が出る可能性があり、注意が必要だろう。

続いて株価等の市場への影響度だが、こちらはマイナスに作用するが大きな影響は考えにくい。仮に2%程度まで上昇したとしても、ようやく欧米並みである。また、日本の企業は家計同様に国際的に見て債務割合が低く、保有しているキャッシュが多い。業績や成長率も堅調である。為替次第だが、2%程度では大きな影響は考えにくい。ただし、利上げ自体は株価と経済活動にマイナスなので、利上げが無い方が特定のセクターを除いて株価と業績は良いだろう。

上記のように仮に2%まで金利が上昇したとしても、深刻な事態は考えにくい。
一方で現状の日本経済や市場にとって、現状で利上げが適切かどうかを考えると大いに疑問である。日本は長らくデフレと円高不況に苦しみ、今年に入るまで実質賃金マイナスが年余にわたり続いていた。

日本のCPIは2%以下である。単純に物価面において、実施する必要性は無いと考えるのが自然だろう。少なくともCPIが2%を継続的に上回っている状態で検討されるべきだろう。利上げは経済と市場にマイナスなことは確かなのであり、特に現役世代に大きくマイナスである。実施については慎重に検討されるべきである。

【まとめ 〜本当に9月に利上げされるのか見極めと想定が必要〜】

9月の利上げが濃厚になりつつある。経済や株価への影響は直ちに大きく出ないだろうが、利上げは経済にマイナス影響なので、注意が必要である。特に現役世代には大きく悪影響である。現役世代にマイナスということは、中長期的に出生率にマイナスである。

また、米国に圧力によって日銀が利上げすることは、独立性の観点からあまり良いこととは思えない。もしかすると、日銀はそう思われることを嫌って、9月会合では利上げ示唆にとどまる可能性もあるだろう。

そして、日本のCPIが2%を下回った状況が続いていることも考慮した上で上述の理由から金利は様子見が適切と考えられるが、秋以降の利上げ可能性は高まっているので想定は必要だろう。

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青髭
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会社員、個人投資家
日本個別株に投資を続ける個人投資家です。本業が会社員のため限られた時間でしっかり成績を残し、本業に支障がきたさない事を念頭に投資を続けています。 経済、金融、投資に関する適切な情報発信を心掛けていきます。
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