経済金融

【ドル円・日本株】円高シナリオを考える

yuta8068@gmail.com

日米共同介入の後、ドル円は158円円後で落ち着いている。
日銀の9月利上げは織り込みが進んでおり、その後の利上げ継続も市場からは予想されている。

高市政権とトランプ政権が継続し日米の政権や政策に大きな変化がなく、景気悪化が見られない場合、利上げに対する市場の織り込みが進んでいる以上、円高シナリオの可能性は高くないと筆者は考える。

それでも為替が円高に振れる可能性もあるので、万一に備えて円高シナリオも考えていきたい。

【円高シナリオはサブシナリオである】

現在のドル円150円〜160円の円安が継続することが、現時点ではメインシナリオである。
日本の政策金利は1.0%と欧米主要国よりも低い水準である。しかも、直近のCPI(7月)は前年比1.9%である。先進国の中で大幅な低金利であり、CPIを考えると利上げ幅には限界があると考えられるので、円高に振れる可能性は高くは無いだろう。
政治面でも高市政権の支持率は歴代政権に比較して高く、衆院の議席数が圧倒的であり、当面の間大きな選挙も無いのでしばらくは安定すると考えられることも後援している。

現在のCPIは1.9%であり、日銀の合成予想インフレ率は直近で2.06%であることを考慮すると、概ね2.0〜2.25%までは利上げされる可能性は十分考えられる。

仮に2.25%まで利上げされたとしてもようやくユーロ並みであり、米国とはまだまだ距離がある。日銀の利上げが織り込まれている現状も加味すると、利上げが継続したとしても直ちに円高に振れるとは考えにくい。

【円高は世界経済の減速によって生じる可能性】

前述した通り、日本の利上げには限界があり、利上げのみによる円高は考えにくい。
もし円高が生じるとしたら、米国などの世界経済の減速によって引き起こされるのではないか。

先日発表された米国の7月建設着工件数は予想外に低迷しており、それによって為替は若干円高に動いた。主要な米国経済指標が今後大幅に悪化し、それらが継続した場合はドル売りが強まり円高になる可能性はある。

また、中国経済は既に苦境が続いており、7月の経済統計は軒並み低下していた。

米国経済は堅調であり失業率は安定している。一方で、直近の米国小売高やCPIは軟化傾向が見られ年内の利上げ観測は消えつつある。もし今後、景気減速が意識される事態になれば当然利下げが意識される。そうなれば円高も考えられるだろう。

特にCPIの軟化傾向が今後も継続するかどうかが焦点になるだろう。

【円高時の銘柄選択】

このブログでも何度か触れているが、円高に有利なセクターは、
空運、陸運、電力、小売、内需系である。AIや情報通信関係も業績が為替の変動を受けにくい点で相対的に有利である。

多くの企業が今期のドル円想定を155〜160円にしている。もしこれを上回る円高になった場合、特に輸出企業や海外売上比率の大きい企業は影響を受けやすいので注意が必要である。

また、利上げは銀行や保険セクターに有利だが、利上げが進むに連れて利上げ終了が当然意識されることになる。利上げ終了が織り込まれると、株価的にはビハインドだろう。この局面では、逆に利上げによってビハインドになっていた銘柄は恩恵を受ける可能性はあるだろう。

【まとめ】

円高は日銀の利上げだけで生じるとは考えにくく、その可能性は米国を中心とした世界経済の動向に大きく左右されそうである。

それだけに、各国の経済指標、物価統計はこれから重要度が増してくるだろう。

また、このまま行けば日銀の利上げが加速することになるが、その場合の住宅ローン等の債務への影響は心配される。もちろん、以前の記事でも触れているが、利上げによって日本の企業や家計にマクロ目線で大きな影響は考えにくい。一方で経済は確実に減速し、ミクロでは企業や家計への影響は確実に生じるだろう。

今後も日銀やFRB、株式市場の動向を注視していきたい。

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青髭
青髭
会社員、個人投資家
日本個別株に投資を続ける個人投資家です。本業が会社員のため限られた時間でしっかり成績を残し、本業に支障がきたさない事を念頭に投資を続けています。 経済、金融、投資に関する適切な情報発信を心掛けていきます。
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