経済金融

【ドル円・日本株】AI・半導体銘柄に対する一抹の不安

yuta8068@gmail.com

ここ最近、AIや半導体の銘柄が急騰しており、代表的な銘柄のキオクシアは1日10%値上がりすることも珍しくない。キオクシアは年初の1万円台から株価が大幅上昇している。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は年初来80%近くの上昇である。

AIは第4次産業革命と言われ、実際筆者も仕事ではAIが必須となっている。AIによってデスクワークはかなり効率化されており、代替が困難とされきたデザインや映像系などの創造的な仕事もAIが活用され、業種によってはAIが人間を代替する事態になっているようである。(日本はまだまだ人手不足なのであまり実感がないが・・・)

AIの効率化は凄まじく、例えば今まで数時間程度かかっていた作業が10分程度で済むことがあったり、筆者はデザイン関係は全くの素人だが、それでもそれなりの資料が作れてしまう。もちろん、仕事で使う上で資料の正確性や妥当性の最終確認と判断は人間が行うことは必須なので、専門的な仕事は量も重要性もさほど変化しないように感じる。

一方で、専門職であれば、今までの数時間程度の作業やそれに付随する調査や他の業種とのやり取りによって養われた知見と経験があり、それによってAIが作成したものの妥当性を判断し責任を取ることができる。人を育成する観点からは今までの泥臭い業務も必要であり、その辺りバランスを今後企業は問われてくるだろう。

さて、投資の話から逸れてしまったが、今回はAI及び半導体銘柄に対する一抹の不安について述べてみる。このまま順調に業績と株価が上昇していくのか、やや不安な部分がある。業績については、上述の通り、AIは既に社会や仕事に根差し始めており今後定着していくと思われるので、堅調に推移していくはずである。問題は先行して上昇している株価が今後どうなるか、だろう。

【各社のAI投資が巨額になっている】

NVIDIAのCFOは2026年5月の決算発表で米ハイパースケーラーの設備投資が2027年に1兆ドルを超えると予測した。日本円で160兆円くらいなので、もはや先進国の国家予算クラスである。しかも金額が年々増加している。

これだけの金額が設備投資されるのであれば、半導体製造、半導体材料、半導体製造装置、データーセンター関連等、関連銘柄は潤うはずである。

問題は投資が先行して、まだ巨額の収益が生み出されていない点である。現在のAI・半導体銘柄への期待は現在及び今後の設備投資と将来的な収益に支えられている。ハイパースケーラー達も流石に債務が拡大している。
設備投資に対する収益の回収見通しが不透明になれば、一気に逆回転する状況である。最近の値動きを見ると、既にセクターローテションが起こりつつあるが、果たしてどうなるだろうか。

【AIに値下げの兆候あり】

もう一つの不安要素がAI価格の値下げである。今年6月のウォールストリートジャーナルによれば、オープンAIが値下げを検討しているという。また、既にGoogleはジェミニの月額料金を引き下げている。

AIはもはや価格競争の段階に突入しており、より開発力があり資金力がある企業が生き残る時代になるかもしれない。これはどの業種・業界でも起きた減少であり、パイオニアであっても安泰ではなく、後発企業に追い抜かれてその後消滅することは良くあることである。

また、もう一つ懸念があり、それはAIを利用する或いは導入する側の業績である。顧客の企業と個人は業種を問わず様々だが、AI導入効果もまた様々だと考えられる。顧客の企業業績或いは個人の所得が飛躍的に向上しないのであれば、AIに投じることができるコストも当然限られる。

仮に価格競争が本格化し、一部の企業及び業界の設備投資や債務調達が正当化されなかった場合、関連企業の業績やその見通しを直撃し株価は一気に逆回転する可能性はあるだろう。

【まとめ】

AIがインフラとして社会に浸透していくのは疑いの余地はない。ただ、AI・半導体銘柄は将来の利益成長をかなり先行して織り込んできた側面がある。

筆者も保有している住友化学株を一部利確して日本製鉄を買い増すことを検討している。(ちなみに、既に沖縄電力は損切りしている・・・)

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青髭
青髭
会社員、個人投資家
日本個別株に投資を続ける個人投資家です。本業が会社員のため限られた時間でしっかり成績を残し、本業に支障がきたさない事を念頭に投資を続けています。 経済、金融、投資に関する適切な情報発信を心掛けていきます。
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