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【日本株】双日・住友化学・日本製鉄、ポートフォリオの点検

青髭

季節が巡るのは早いもので、あと一月もすれば決算シーズンである。
来月の10月下旬〜11月上旬に多くの企業の決算が重なる。

保有している双日、住友化学、日本製鉄もその例に漏れず決算を迎えるわけだが、改めてポートフォリオの点検を実施してみる。

思えば、割安さと成長性に加え、直接的な中国リスクを抑えながら、米国・インド・アジアの成長を取り込める企業を選んだ結果、この3社へ集中投資に至ったが、今回はその根拠を再点検し次に投資すべきセクターも考えていきたい。

結論、現時点では直ちにポートフォリオを組み替える必要はなく現状維持が妥当だと考える。今後検討されるセクターは金融・保険や内需、住宅関係が面白いと考える。

※投資助言ではなく、あくまで筆者の独断と偏見とお考えいただけると幸いである。

双日・住友化学・日本製鉄への投資理由

大前提として、今後の世界の経済成長で堅調に伸びそうな国は米国とインドである。
米国は先進国の中で特殊で、平均を上回る2%以上の経済成長(GDP)を続けている。潜在成長率も先進国の中で最も高く、経済的軍事的及び金融や通貨の優位性は今後も継続しそうである。

インドは2026年に日本を抜いて世界4位のGDPとなり、2028年以降に世界3位のGDPになる見込みである。IMFの予測だと今年も来年も6%以上の、新興国の中でも大きな経済成長率がある。

筆者はiDeCoを通じてインデックス投資は既に実施しており、より高いパフォーマンスを目指して日本個別株に投資している。日本株に投資する理由は単純に、日本株は日本人個人投資家にとって事業内容が理解しやすいためであること、日本国自体に政治経済的安定性や地政学的な追い風があると感じているためである。

また、個別株を判断する上で割安さ、成長性、配当は欠かせない要素である。
中国はカントリーリスクを強く感じるので、中国への直接投資が少ない銘柄を選択肢にしている。昨今の地政学的状況から、地政学的困難さでも収益を上げやすい銘柄を選好しているつもりである。

①双日

筆者のポートフォリオの中核である。総合商社として国際的に事業のポートフォリオが分散しており、業績見通しが堅調である。資源依存を減らすために非資源分野への投資を増大させている。その割に大手商社の中でPERとPBRが割安である。

配当方針も明確で、その点も魅力的である。

②住友化学

2024年3月期に大赤字を出して再建中の総合化学メーカーである。
農薬、半導体関係、石油化学、住友ファーマの4本柱とこちらもポートフォリオの分散が見られる。収益の7割を海外で稼ぐ企業である。

石油化学に振り回される状況を回避しようと、ペトロ・ラービグへの出資比率を減らしたり、農薬と半導体関連に集中投資を開始し事業改革を進めている。

農薬も面白いセクターで、食料の需要は必ず一定程度見込めるし、今後の気候変動や人口増加を見据えると堅調に利益が得られそうな気がするのだ。
(一方で、食料需要は底堅い一方、農薬市場は天候、在庫調整、規制、農産物価格によって短期的に変動する)

総合化学セクター自体が長年出遅れ感があり割安である。
住友化学は住友ファーマの北米事業が改善し今後安定収益へ成長する可能性があること、新規農薬販売がグローバルで進捗していること、何より半導体関係の投資が実を結べば株価の見直しもあり得ると考えている。

また、地味にインドでもまとまった金額の収益を出している点も面白い。
公開資料によると、インド上場子会社の2026年3月期純利益を持ち分と為替考慮した親会社持分相当額は年間約70億円と試算できる。(※会社開示の連結ではなく、あくまで筆者の試算)

IR資料によると過去の年間配当24円への復活を早期に目指すとしており、その点も魅力的である。(おそらく業績を考えると年単位の時間はかかると思うが・・)

③日本製鉄

日本を代表する企業である。技術力に定評がある。

今期第一四半期で米国のUSスチールの連結寄与が始まったことを確認できた。一方で、投資評価の本格的な評価には年単位の確認が必要である。とはいえ、米国の鉄鋼市況に支えられつつも、第一四半期で一定程度の成果を出せたことは好材料である。

インドにも積極的に投資を進めている。
USスチール買収によって財務が悪化している点は気になるところである。

北米とインドは今後堅調な鉄鋼需要が見込める上に、グローバルに鉄鋼産業の参入障壁は大きくなっており、比較的早期に積極投資を進めていた日本製鉄には優位性があると考える。

下限配当を年間24円に設定している点は安心感がある。

こうしてポートフォリオを再点検すると、3社とも世界景気の影響を受けやすく、円高は海外利益の円換算などを通じて逆風となる。ただし、日本製鉄は為替そのものより鉄鋼市況や中国鋼材、双日は事業投資の収益性、住友化学は為替と石化・ナフサ市況の影響が大きい。また、住友化学と日本製鉄は財務的な脆弱性を抱えており、この2社は投資効果が奏功するかは未知数なのも怖い点である。

中国への直接依存を抑えつつ、米国・インド・アジアの成長を取り込める企業を選び、地域と事業領域の分散を図った。一方で、3社ともグローバルに事業を展開しているため、世界景気、為替、素材市況といった共通リスクは残っている。これは結果的な失敗というより、成長性を重視したことによるトレードオフと考えている。

3社共通の強みとリスク

このポートフォリオの強みとリスクを書き出してみる。

・地域:米国、インド、アジアへ分散
・事業:商社、化学、鉄鋼へ分散
・成長源:インフラ、食料、半導体、農薬、医薬品、鉄鋼
・共通リスク:世界景気、間接的な中国リスク、円高、金利

事業領域と投資地域は分散しているが、世界景気という共通因子までは分散できないという状況が見えてくる。

次の投資セクター候補

現在の投資銘柄は中長期的に保有予定である。
かといってポートフォリオの脆弱性もあり、これ以上の買い増しは検討しにくい状況である。

現時点で魅力的なのは金融系、内需系、住宅系と考える。
特に金融系と内需系は現在のポートフォリオへの補完力が高く、住宅系は逆張りを考えられるほど割安感が強くなっている。

金融系は例えば銀行等は既に高値感が出てきており、手を出しにくい。
内需系は以前注目していたアパレルや航空関係は業績がブレやすい上に、外部環境の影響が大きく難しいセクターだと感じている。また、内需系は大きな成長性が見込みにくい点も悩ましい。

住宅系は日米の利上げで苦境に立たされているが、そこが逆にエントリーポイントを探りやすくなっている。日米ともに住宅の需要は一定程度底堅いと考えられるため、将来的な業績回復を見込んだ逆張り投資は選択肢になり得る。ただし、金利や住宅価格の影響を受けやすいため、銘柄選択には慎重さが求められる。

中々悩ましいところである。

まとめ

今回改めてポートフォリオを分析していると集中投資が故の脆弱性が明確になっている。保有3社の成長ストーリーは今のところ順調だが、今後決算ごとに注意深く確認していく必要があるだろう。

また、次の投資検討銘柄だが、慌ててエントリーする必要は今のところなく、じっくり検討していきたいと考えている。

今後も様々な情報を収集分析し投資確度を高めていきたい。

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青髭
会社員、個人投資家
会社員として本業を続けながら、日本個別株に投資。割安性、業績サイクル、構造改革、株主還元に加え、為替・金利・資源市況から企業の変化点を分析しています。
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