投資初心者に確定拠出年金をお勧めする3つの理由
確定拠出年金は投資初心者の方、資産形成を進めていく方にとって必須とも言えるほど重要な資産運用方法である。国内外の個別株、投資信託、ETFなど様々な投資先がありますが、まずは確定拠出年金での資産運用を検討してみるのはいかがだろうか。
【確定拠出年金とは?】
年金制度の一つで、毎月拠出金を積み立てて老後に備えることができる。他の年金制度との大きな違いは、「自ら考えて金融商品選択する」点だ。一見難しそうに思えるが適切に商品選択できれば、そもそも制度自体が後述の通り利益を出しやすいので投資初心者の方はまずこちらから始めるのが良いでしょう。
【確定拠出年金をお勧めする3つの理由】
- 税制優遇制度によって支払う税金を節約できる
- 運用益が非課税
- 制度自体が長期的な資産形成を前提にしている
①税制優遇制度によって支払う税金が安くなる
投資を行うにあたり、利回りやリスクを考える人がほとんどのはずだ。その点、確定拠出年金は非常に有望である。
掛け金全てが所得から控除されて、支払う税金を節約できる。毎月積み立てできる金額には上限が設けられているが、例えば年収500万円程度の会社員が限度額の年間27万6千円積み立てた場合、概ね8万円程度節約可能である。
つまり年収によるが、掛け金に対して20〜30%が実質的に利益として確実に見込めるのだ。ダウ平均や日経平均等、国内外の株式市場の株価に連動するインデックスファンドの運用益が4〜8%程度と言われている事を考えると、ほぼノーリスクでこれだけの利益を生み出せる投資先はまずないだろう。
②運用益が非課税
通常、株式売買や投資信託等の資産運用の利益、配当金には20%程度の税金がかかる。例えば、株式売買等で100万円の利益が発生した場合、20万円は税金が発生する。この税金がiDeCoでは発生しない。
③制度自体が長期的な資産形成を前提にしている
確定拠出「年金」という名の通り、老後に備えるための制度である。そのため、原則60歳までは解約することができない。拠出金は途中で何度でも変更可能である。人によってはデメリットにも感じるだろう。
一方で制度自体が前述の通り利益を長期的に積み増しやすく設定されており、最初にしっかりと商品選定していれば、基本的にほったらかしで大丈夫である。普段運用について頭を悩ませることなく、長期投資による複利効果と税制優遇を享受できる優れた制度である。
ちなみに、確定拠出年金には「企業型」と「個人型」がある。所属している組織が企業型を利用可能な場合は、そちらから加入することになるので一度総務や人事に確認してみると良いだろう。
【運用商品選択のポイント】
実際に確定拠出年金を始めるとき、どの商品にするか迷うはずだ。
お勧めなのは「運用手数料が最も安いインデックスファンド」である。理由として、手数料の高い金融商品がインデックスファンドを運用成績で上回る根拠が無いためである。運用成績が変わらないのであれば、手数料が安い分得である。
運用手数料は安いファンドだと0.1%台から、高いと1〜2%を超えるものがある。数%だと誤差程度と考えそうなものだが、株式投資の利回りが5%前後であるので影響が大きい。年によっては利益よりも手数料の方が高かったなんてことも起こりかねないのだ。
インデックスファンドの場合、米国、日本、全世界型等投資先が様々だが、ここは好みの問題も出てくる。青髭は2018年頃から確定拠出年金で米国、日本、全世界型のインデックスファンドに投資しているが、運用成績は米国>全世界>日本の順である。近年は日経平均の値上がり率が高い。
ちなみに、年によってはマイナスの評価損益になったこともあるが、毎月積み立てることで評価損益は2024年時点でほぼ倍になっている。やはり長期投資による複利効果は強力なのだ。確定拠出年金の場合、評価益に加えて税制優遇があるので使わないだけ損である。