【日本株】TOKYOBASEの決算予想について
筆者が注目するTOKYOBASE(3415)について、TOKYOBASEは過去下方修正を出したこともあり、会社の業績予想がやや強気なところがある。今回は会社予想が達成可能なのか、検討し投資可否を考えていきたい。
ちなみにTOKYOBASEは1月が決算締め月であり、今期は既に3Q連結決算まで発表されている。
【会社予想と進捗】
今期の会社予想を確認すると以下の通りである。
- 売上高:200億円
- 営業利益:16億円
- 経常利益:14億円
- 純利益:7.5億円
3Q決算までの進捗は以下の通りである。
- 売上高:135億円
- 営業利益:6.44億円
- 経常利益:6.68億円
- 純利益:2.89億円
3Q終了時点で会社側は4Qで挽回可能として会社予想を変更していない。
実際に挽回可能なのだろうか。重要なのは営業利益になってくるので、今回は営業利益が到達可能か検討していく。
【会社予想に到達可能か】
営業利益が会社予想に到達可能なのか考えてみたい。
結論、かなり厳しいかギリギリのラインである。
4Qの11月、12月の月次売上が発表されており、こちらは過去最高を更新しているようである。1月も同様の勢いを維持し上振れた場合は到達可能だろう。中国事業の収益改善も必須である。
筆者の個人的な予想は以下の通しである。
まず、前期4Qの売上高は56.6億円、営業利益は5.15億円であった。営業利益率は9%である。今期は3Q時点で営業利益率が2.2%向上しており、このまま行くと4Qの営業利益率は11.2%になる計算である。
11月、12月の売上高は月次発表から、単純な平均計算で11.3%前期を上回っており1月もこの勢いを維持した場合は4Qの売上高は63.6億円、営業利益は7.12億円になる。3Q時点での営業利益と足し合わせると13.56億円となる。
会社予想まで2.5億円程度足りない計算になる。中国事業が11月から単月黒字になっているので、中国事業の赤字幅が縮小し、さらに国内事業が上振れた場合は達成可能である。
別方面から計算してみる。日本国内単体の前期営業利益は14.76億円である。今期国内事業は前期比(3Q時点)で営業利益が約6%増加しているので、単純計算で今期は15.72億円になる。こちらは11月、12月の月次を考えれば十分到達可能と思われる。この数字から中国事業の赤字を補填することになるので、3Q時点での中国事業の赤字幅2.9億円をどこまで圧縮できるかになってくるだろう。
ちなみに、いずれの計算でも、経常利益は3Q時点で営業利益を若干上回っているので、経常利益は会社予想を到達し、現時点でのコンセンサス予想は上回る可能性が高い。
【まとめ 〜今後の成長度合いに期待がかかる〜】
営業利益で考えれば、会社予想の到達は微妙な状況である。
ただし、来期に目を向ければ中国事業の黒字化(11月の状況が続けば来期は通期黒字転換になると予想)によって今期の3Q時点赤字幅2〜3億円程度は利益上乗せが期待できる。
さらに、来期は新規ブランドの立ち上げ等新規出店が見込まれ、現在の国内事業での営業利益率(3Q時点で7.5%)が維持向上できれば、まだまだ中長期的な成長を期待できる。
短期的な株価について、予想は大変困難だが、1月は配当と株主優待の権利確定月である。また、2月4日に1月売上の月次発表があり、前期1月は91%とハードルが低いためそれなりの数字が期待できる。従って、短期的には株価を下支えするイベントが続く状況にありそうだ。
1月売上高の月次が発表されれば再度検討してみたい。現在よりも確度の高い計算ができるはずである。
今後、今年注目株に挙げていたワシントンホテル、以前から注視していたスカイマークも検討していく予定である。
【関連記事】