【日本株】TOKYO BASE26年1月期第一四半期決算個人的予想
TOKYO BASEは6月16日に第一四半期決算を迎える。TOKYOBASEは以前から筆者が注目している銘柄である。
今回は第一四半期の月次売上速報(店舗)の情報等を元に決算内容を個人的に予想してみたい。
【月次売上速報の内容】
6月8日時点では、2月〜5月までの売上速報が公表されている。
それによると、売上(前年比)は以下の通りである。
- 2月〜4月(第一四半期):前年比9.7%増加
- 5月:前年比25.5%増加
- 2月〜5月合計:前年比8.9%増加
- 会社予想の売上前年比(通期):前年比11.3%増加(225億円)
尚、現在発表されているのは店舗とECの売上速報値なので決算で発表される数字とは若干異なる可能性が高い。
決算に関係のある期間では、売上は会社の通期予想に及ばないことになる。
【個人的な決算予想値】
荒い予想値にはなるが、月次売上速報や前期決算の売上利益率、営業利益率を元に決算の数字を考えてみる。
- 総売上:52億円前後
- 営業利益:2.6億円前後(前期比1.6倍)
出店費用がそれなりに嵩んでいると思われるので、純利益は思ったほど出ない可能性がある。それでも、それなりの決算に着地しそうである。前期、通期で見れば利益率が1.5%改善してたので、1Qの営業利益率は5%で計算している。
TOKYO BASEは下期に利益が偏重する企業である。これはアパレル共通なのかもしれないが、コート類等の高付加価値商品は秋冬に集中するためである。前期の営業利益14億円の内、8億円は4Qで稼いでいる。年間を通して現在の好調さを維持できれば、会社予想を上回る業績を残すことができるだろう。
5月の月次売上速報も好調であり、国内だけでなく、昨年に出店した米国等海外が好調である。中国事業と米国事業が黒字化していれば、純利益も1Qで黒字となるだろう。尚、中国事業は昨年11月から単月の黒字が発生している。また、月次売上好調の要因の一つはシーズンMD構成の変更を前年から実施していることである。売上向上だけでなく、利益率の向上にも寄与していると考えられるので、場合によってはもう少し利益が上振れしているだろう。
【まとめ 〜市場の評価は読みにくい〜】
前年比や対会社計画で考えれば、良い決算になる可能性が高い。ただし、既に好調な月次売上が公表されていることもあり、素直に市場が反応するかは未知数である。
現に前期通期決算発表後、前年とコンセンサスを上回り、増配にも関わらず株価は急落した。決算への期待値が高く、株価も現在388円と年初から見れば高値圏にあるので、短期的には株価急落の懸念がある。
中長期的な株価や利益で最も重要なのは、アパレル企業なので、開発した商品(服)が消費者に受け入れられているかどうかである。その点でTOKYO BASEは独自性があり、強みがある状況である。国内外の既存店が前年を上回り続けており、新規出店による売上への貢献もしっかり発生しているようである。初任給を40万円にすることによって、若くて有能な人材が集まっている可能性がある。
中国事業の見直しと改善も進んでおり、過去の試行錯誤が実を結び発展する時期に差し掛かっている可能性がある。今後の決算に要注目である。
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